カチャリ――

玄関を開けドアを開くと
変わらない部屋があって・・・

懐かしい匂いがした。


周りを見渡した後
そのまま櫂の部屋に入った。

ベットに寝そべると
櫂の匂いがして・・・

まるで櫂に包まれてるようだった。


目を閉じて櫂を思う。

櫂が何で復讐しようしたのか
わかったよ。

脱走の時、両親は殺されたのに
妹がいたから復讐のことは
考えなかったんだよね・・・

でもなぜ今さらって思ったけど
妹が死んじゃったんだ。

最後の家族が・・・


それで準備をしてたんだ。

赦せなかったんだね。

でも俺のために復讐をやめて
一緒に生きてくって言ってくれた。



俺のために妹は死んだのに?

1年前あいつらが俺を捕まえるために
同じ年代の少女を誘拐して殺した・・・

少年の格好をしてるんじゃないかって
その後は少年を・・・



櫂はいつ気づいたの?

俺のせいで妹が殺されたこと。


それでも大事だと言ってくれたの?

大好きだと・・・

俺を赦してくれたの?



でもね・・・俺は赦せないんだ。

そんな自分が・・・



あいつらが・・・赦せない


キュッとベットカバーを掴み
自分に気合をいれた。