チェリー

「次は今日のラストだから楽しみにしとけよ!」



圧矢はニィっと
笑うと目的地も
言わずにまた
歩き始めた



しばらく歩くと
人通りの少ない
道路へと入って行く


「ねぇ、圧矢?

人いないケド大丈夫?

道間違ってない?」



「大丈夫だって!

結花は黙って
俺に着いてくれば
心配ないから」



「圧矢だから心配なんだよ…」



結花は圧矢に
聞こえないように
ボソッと呟いた



それから
10分は
歩いただろうか



「結花!
もう少しだから!

そうだ!
はい、これ!」