チェリー

いつしか夕日で
照らされていた
公園もだんだんと
暗くなり始めた


4月とは言っても
夜の風はまだ冷たい…

公園には
もう結花と圧矢以外
誰もいなかった


あんなに昼間は
にぎやかな公園も
夜になると一変して
静かな空気が流れていた

周りの家からは
部屋の明かりが漏れ
夕ご飯の準備をする
音が聞こえ始めた


「あっいっけね!
もうこんな時間だったんだ!

長倉さんゴメンね!
そろそろ帰ろっか」