チェリー

結花は
夕日を避けながら
ゆっくりとその人に
近づいた


「あっ!藤井君だったけ?
転校生の!」


結花は
やっと見えた顔を見て
そう言った





「俺の名前覚えてくれたんだ!」


圧矢は
嬉しそうに
笑いながら
公園の椅子から
立ち上がった





「藤井君こそ!
あたしの名前覚えてくれだんだね」



結花は
圧矢がいる椅子に
近づいた