ことばのスケッチ

《自殺、恨み、憎しみを持つこと》
と突き詰めた時に、恨み、憎しみ、自殺することは逃れることであることを体感する。そして壁に向かっている今の自分を見る。
《何故勉強をしなければならないのか?》
《多くの知識を得るためではなく、孤独を得て、自分自身の内心での葛藤をするためである》
《勉強すると言うことは、権力、地位、名誉、富みを得るためのものではないのか?》
《自然な姿になるには、むしろこのような有限のものを捨て、無限の心の豊かさを得ることである》
《無限の心の豊かさとは何か?》
《世の中の全てのものを包み込む心である》
《妬みとか憎しみは生じないと言うことか?》
《自分自身に対して妬みとか憎しみは生じない》
《他人と自分とを同一に置くということか?》
《置くのではない。置くと言う意識があってはならない。自然でなければならない。他人即ち自分である》
壁のシミが一点に収斂し、身体が軽くなった。そして、この一瞬、回りに光がさして明るくなった。そして、静寂が訪れた。深い深い淵に自分は錨をおろしてその静寂の底に身を置き、その錨に繋いだ鎖で水面に浮かび、世間のよしなしごとを眺めながら、ゆらりゆらりとなすがままに揺れている自分を見る。そして、自然にことばがでた。