四畳半の部屋には、父が買ってくれた机を一つ置き、机の上に電気スタンドと、小さなラジオを置き、数冊の本をブックエンドで挟んで置いた。それ以外は何もない。この部屋は二方がガラス窓になっている。周りは平屋が多く、その窓からは屋根々が見える。この辺りは住宅街で、ネオンもなく、車の音もなく、人通りも疎らである。夜になると、月明かりに照らされた屋根々が、黒く見えるだけである。友達と別れて、一人部屋の真中に座る。
《ぐるりと部屋を見回す。そこには生を感じるものは何もない。本当に何もない。下からは賑やかな笑い声が聞えてくる。ここには生がない。ああどうしたらよいのか?耐えられない》
話し声が聞えないように、頭を抱えて耳を塞いだ。
《だめだ》
《ぐるりと部屋を見回す。そこには生を感じるものは何もない。本当に何もない。下からは賑やかな笑い声が聞えてくる。ここには生がない。ああどうしたらよいのか?耐えられない》
話し声が聞えないように、頭を抱えて耳を塞いだ。
《だめだ》



