ことばのスケッチ

「お釈迦さんも言ってるように、断食をして苦行をしても悟りは開けないとね」
「なるほど」
「悟りを開く環境は、自分自身で創るもの、権力社会の集団ではなく、自分自身で創るものだとね」
「それは厳しいね。その修行は自分勝手で、何時やめてもいいんだからな」と彼は応える。
「学生はそれに近いね。勉強するのを何時やめてもいいんだから。立身出世と言うことに洗脳されないで、自分自身で環境を創れればの話だが」
「例えばどんなことかね」
「立身出世を除外視した勉強とは何か?と疑問を持つこと、これも一つの環境だね」
「なるほど」
「『伝えて聞き、学びて知るは、まことの智にあらず』『まことの人は、智もなく徳もなく功もなく名もなし』『誰か知り誰か伝える』と言う兼好法師の悟りのことば、いくら位の高い司教や坊主の説教を聴いても無駄だと言うことだよな」
「そもそも悟りを開いた司教や坊主は説教しないからな」
「そりゃそうだ、『まことの人は、智もなく徳もなく功もなく名もなし』だからな」
「『伝えて聞き、学びて知るは、まことの智にあらず』だよ、言い換えれば悟りを開く環境は自分自身で創れと言うことさ」
「ある哲学者の話だけど、月を見ているときは月は存在し、後ろを振り向いて月が見えなくなったとき、月は存在しないと言えるのかどうか?」