ことばのスケッチ

「なかなか奥深いよな」
「『もとより賢愚得失の境に居らざればなり』このように、何の意識もせず、ごくごく自然にできるのは、もともと、賢いとか愚かとかの意識はなく、かつ、徳も無ければ損もないという境地にあるからである」
「位の高い人が胸を反らせて居る様子は、兼好法師にとってはこの上ない徒然を感じたんだろうね」
「『迷いの心をもちて、名利の要をもとむるに、かくの如し』迷いの心で、世俗的な名声や利欲を必要とするものは、このような自然な姿にはなれない」
「解るね、名誉地位、権力、金儲けに明け暮れる者には無理だよな。戦争や争いは皆これに起因してるよな」
「『万事は皆非なり』このような境地になれば、俗世界における全てのことは、皆打ち消される、善もなければ悪も無い」
「戦争も起こらないし、争いも起こらないってわけだ」
「『言うに足らず、願うに足らず』このような境地になれば、なんの言うこともなく、願うこともない。ごくごく自然に、水の流れのように万事治まるのである」
「日本人であれば、徒然草は誰でも読んでるよな。特に政治家に読んでもらいたいね」と彼が言い、
「それは無理だね」と私が応える。
「どうして?」