「どんな豊かさだね」
「例えば、泥棒はいけないことだよってね。説得力を持って話せるさ」
「なるほど。ドストエフスキーの罪と罰を思い出すよ」と彼が言う。
「そうだな、あれも金を貯め込んでいる質屋のばあさんを殺して何が悪いか。その金を奪って、世間に有効に利用するのが何故悪いのかって話しだよね。質屋のばあさんを殺した方がよっぽど世間のためになると言う大学教授並みの論理だよこれは」
「なるほど、論理イコール知識か」
「そう、頭の中で理屈をこねまわすのは、知識に過ぎない。質屋のばあさんを殺して本当に世の中のためになるのかどうか、体感しなければね」
「そして、その論理を実際に行って体感するって訳か。殺人と泥棒をするんだよな」
「そう、その時は罪の意識はまったくない」
「だけど悪いことをしたという意識はある。殺人を犯したことを隠し通すんだものな」
「そして、警察の参考尋問や親兄弟の目が、その意識をさいなむ。これがドストエフスキーの言う罰だよ」
「とうとう隠し切れなくなって、恋人に打ち明けてしまう。そして自白する」
「そして、罪という教養を得るってわけだ」
「大学教授も泥棒をして、プロの泥棒になってしまったんじゃ罰を受けないよな」
「例えば、泥棒はいけないことだよってね。説得力を持って話せるさ」
「なるほど。ドストエフスキーの罪と罰を思い出すよ」と彼が言う。
「そうだな、あれも金を貯め込んでいる質屋のばあさんを殺して何が悪いか。その金を奪って、世間に有効に利用するのが何故悪いのかって話しだよね。質屋のばあさんを殺した方がよっぽど世間のためになると言う大学教授並みの論理だよこれは」
「なるほど、論理イコール知識か」
「そう、頭の中で理屈をこねまわすのは、知識に過ぎない。質屋のばあさんを殺して本当に世の中のためになるのかどうか、体感しなければね」
「そして、その論理を実際に行って体感するって訳か。殺人と泥棒をするんだよな」
「そう、その時は罪の意識はまったくない」
「だけど悪いことをしたという意識はある。殺人を犯したことを隠し通すんだものな」
「そして、警察の参考尋問や親兄弟の目が、その意識をさいなむ。これがドストエフスキーの言う罰だよ」
「とうとう隠し切れなくなって、恋人に打ち明けてしまう。そして自白する」
「そして、罪という教養を得るってわけだ」
「大学教授も泥棒をして、プロの泥棒になってしまったんじゃ罰を受けないよな」



