振り回される男 振り回す女

「あれって確か波風……
うわ〜運悪いな波風
助けたくても…
僕なんかが行っても…
ていうか無理」

でもここで逃げたら…

「逃げちゃ駄目だ
逃げちゃ駄目だ
逃げちゃ駄目だ
……
よし!!!」

哲は決心が付き
鞄を背中から下ろし
ブレザーのネクタイを緩めて立った

「お、おい
止めろ……
そ……そいつに手をだしたら僕が…」

バタ

「へ?」

哲が前を見ると
二人、男が倒れている