それでももう私はナースコールで応援を呼ぶ事はしなかった。
氏の終篤は私が看取る。
そう決めて苦しそうに喘ぐ中条氏の背中を擦り続けた。
「ありが…とう…きみがいて…くれて、ほんとう…にかんしゃ……してるよ。きみの…ことがしんぱい…だ。ぜったい…ふくしゅうは…かんがえ……ないで。………きみのこと…みまもって…いる…か…ら……。」
それが氏の最後の言葉だった。
それからは苦痛に身をよがめ、うめき声しか出せずに氏は亡くなった。
その死顔があまりにも苦痛に満ちていて、私が目だけでも閉じさせようとしても目蓋は頑として下りる事はなかった。
まるで恨みをはらさんと今にも起き上がりそうな気迫に満ちた表情にも見て取れる。
この顔を見て何も感じなければ“人”ではない。
私はやっとでナースコールを押したが涙で嗚咽しか出せなかった。
氏の終篤は私が看取る。
そう決めて苦しそうに喘ぐ中条氏の背中を擦り続けた。
「ありが…とう…きみがいて…くれて、ほんとう…にかんしゃ……してるよ。きみの…ことがしんぱい…だ。ぜったい…ふくしゅうは…かんがえ……ないで。………きみのこと…みまもって…いる…か…ら……。」
それが氏の最後の言葉だった。
それからは苦痛に身をよがめ、うめき声しか出せずに氏は亡くなった。
その死顔があまりにも苦痛に満ちていて、私が目だけでも閉じさせようとしても目蓋は頑として下りる事はなかった。
まるで恨みをはらさんと今にも起き上がりそうな気迫に満ちた表情にも見て取れる。
この顔を見て何も感じなければ“人”ではない。
私はやっとでナースコールを押したが涙で嗚咽しか出せなかった。


