そこに並んでいた最後の数字すなわち預金残高は……
¥43,698,705‐
私がマジマジとそれを眺めていると、
「私がこれまでしてきた事の償いにしては少なすぎる額だ。しかしこれを私が死んだら弥生、勇、火菜の三人にそれぞれ1千万ずつ渡してくれないか!?残りは君に報酬として支払うよ。」
「そんなー!多すぎます!!それに私がお金に執着している事はご存じでしょ!?これを全額ネコババするかもしれませんよ。」
「イヤ。絶対それはない。逆にお金で痛い目に会った君だから安心して頼めるし…。」
「……分かりました。必ずあの方に、工藤 弥生さんに渡せばいいですよね!?」
「ああ 頼んだよ。」
私はまだこの時は、中条氏が生きがいを得て病状がよくはならなくとももう少し頑張ってくれそうな気がしていた。
しかし、非情のナースコールは明け方に鳴った。
¥43,698,705‐
私がマジマジとそれを眺めていると、
「私がこれまでしてきた事の償いにしては少なすぎる額だ。しかしこれを私が死んだら弥生、勇、火菜の三人にそれぞれ1千万ずつ渡してくれないか!?残りは君に報酬として支払うよ。」
「そんなー!多すぎます!!それに私がお金に執着している事はご存じでしょ!?これを全額ネコババするかもしれませんよ。」
「イヤ。絶対それはない。逆にお金で痛い目に会った君だから安心して頼めるし…。」
「……分かりました。必ずあの方に、工藤 弥生さんに渡せばいいですよね!?」
「ああ 頼んだよ。」
私はまだこの時は、中条氏が生きがいを得て病状がよくはならなくとももう少し頑張ってくれそうな気がしていた。
しかし、非情のナースコールは明け方に鳴った。


