「実はあれから美佐子たちが来て、危うく鉢合わせする所だったんだが、玄関先ですれ違って、それを弘輔が見てたんだ。なんとかごまかしたが多分、後で聞きだされたハズだ。」
「そっかぁ〜。弘輔君、やはり見てたんですね。」
「あぁ それも見てたのか?」
「……ハイ。すいません。なのに何も出来なくて……。」
「仕方ないさ。でも嫌な予感がするんだ。だから今日こそこれを君に託したいんだけどお願い出来るかな?」
中条氏が差し出したのは預金通帳で、私がこれまで何度も氏に頼まれてきたがひたすら拒みつづけていた物だった。
私はそれを初めて受け取ると中を確認した。
「そっかぁ〜。弘輔君、やはり見てたんですね。」
「あぁ それも見てたのか?」
「……ハイ。すいません。なのに何も出来なくて……。」
「仕方ないさ。でも嫌な予感がするんだ。だから今日こそこれを君に託したいんだけどお願い出来るかな?」
中条氏が差し出したのは預金通帳で、私がこれまで何度も氏に頼まれてきたがひたすら拒みつづけていた物だった。
私はそれを初めて受け取ると中を確認した。


