エア・フリー 〜存在しない私達〜《後編・絆》


二人は覚悟を決めて外に出ようと玄関先まで行った。

すると一時間程前の暴風雨が嘘のように沈静化していた。

「うそ…。まだですよね?台風の通過は!」

「だいぶん勢力が衰えた分、スピードは早まってるらしいけど、多分、いま丁度台風の目に入ったのかも……。」

「台風の目ですか?」

「そう。その部分だけは強く吹かないのよ。ただし、通過した後の吹き返しがまだあるから、油断は出来ないけどね。でも、丁度良かったわ。それじゃあ外に出ましょうか!?」

「はい。」

二人が外に出ると、エントランスに一台の渋めの外車が停まっていた。

「あっ!あれじゃないかしら!?」

望と梓が走り寄ると助手席のウインドーが、

ビィーーン

と音を立てて降りていった。

「まあー弥生さん。お久しぶり!」

「望さん。やっと会えましたね。」


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