火菜はトイレを済ませると勇に電話を掛けてみた。
しかし、やはりいつもと同じ。
仕方ないとトレーニングルームに戻る途中で受付けの横を通り過ぎようとして、人影に気付いた。
―まったく知らない顔だ。
それでも一応
「こんにちは」
と挨拶をしてみるがその少女は何も言わない。
何やら違和感を覚えながらも去っていく後ろ姿に
「児島未来さん!」
と声を掛けられ火菜は一瞬凍りついてしまった。
ゆっくり振りかえると、その少女は不敵な笑みを浮かべながら言った。
「やはり、お前かぁ!何でお前が未来なんだぁ?それ確かめにわざわざ来たんだよ!」
「……あなた誰?」
「アタシ!? 亜梨砂だよ。」
あ、り、さ!? あの亜梨砂がこんな所までやって来るなんて……。
危険信号のサイレンが火菜の中で鳴る。
あまりにも突然の招かざる客の訪れに火菜は固まるしかなかったが
「ちょっと話をしよう。外に出ないか?私もこんなものに名前とか残したくないから。」
亜梨沙はそう言うと目の前の紙をくしゃくしゃに丸めてポケットにねじ込んだ。
(そうだ。今は自分一人で話すしかない。)
火菜は無言のまま靴を履いた。
しかし、やはりいつもと同じ。
仕方ないとトレーニングルームに戻る途中で受付けの横を通り過ぎようとして、人影に気付いた。
―まったく知らない顔だ。
それでも一応
「こんにちは」
と挨拶をしてみるがその少女は何も言わない。
何やら違和感を覚えながらも去っていく後ろ姿に
「児島未来さん!」
と声を掛けられ火菜は一瞬凍りついてしまった。
ゆっくり振りかえると、その少女は不敵な笑みを浮かべながら言った。
「やはり、お前かぁ!何でお前が未来なんだぁ?それ確かめにわざわざ来たんだよ!」
「……あなた誰?」
「アタシ!? 亜梨砂だよ。」
あ、り、さ!? あの亜梨砂がこんな所までやって来るなんて……。
危険信号のサイレンが火菜の中で鳴る。
あまりにも突然の招かざる客の訪れに火菜は固まるしかなかったが
「ちょっと話をしよう。外に出ないか?私もこんなものに名前とか残したくないから。」
亜梨沙はそう言うと目の前の紙をくしゃくしゃに丸めてポケットにねじ込んだ。
(そうだ。今は自分一人で話すしかない。)
火菜は無言のまま靴を履いた。


