3時間後…
「終わった―椎奈帰ろう!」
「帰ろう!」
今、3時間の講義が終わって、やっと帰れる☆
椎奈があたしの席の前に来て、一緒に帰る。これがいつもの帰り。
階段を降りて、もうあとは玄関を出るだけっていう時…
「中塚―!ちょっとこい!」
椎奈が松岡先生に呼ばれた。
「分かりました!愛心!玄関で待ってて」
「OK」
先生に呼ばれる理由…
それは分かる。
それは今日の予備校の行き…
――――――――……
――――――……
――――……
「ねぇ…愛心?」
さっきまでいつもみたいにゲラゲラ笑っていたのに…
急に真剣な顔をした椎奈。
「ど、どうしたの?」
「あのね…あたし…東京の大学に行こうと思って…」
「えっ…」
突然の椎奈の言葉に…
びっくりした。
「やっぱり待てないの…分かってるよ…来てくれるって…けどね…怖いの…女優さんで綺麗な人いっぱいいるから…」
という事で先生はびっくりしてるんじゃないかな?