加納欄の合コン シリーズ10

「俺?俺達は、いつも通りだよ。自由奔放にどうぞって」

「ま、アイツは、そういう性格だよな」

「そ、だから俺も、自由奔放なわけだ」

「意味違うように聞こえるぜ」

「全てにだよ」

「お前なぁ、だからアイツが毎回そのストレス発散に、欄を引っ張りだすんだろ?」


そこで、あたしが目を覚ました。

車の中のようだった。

「起きたか?」

大山先輩が、笑いかけてくれた。

「おはようございます」

大山先輩の膝枕で、寝ていた。

あいさつをして慌てて、飛び起きた。


イタタタタ(>_<)


殴られたところが、全身に痛んだ。

「無理すんな」

そんな様子のあたしを見て、大山先輩が言った。

「すみませんっ!あたしったら、膝枕なんてっ!すみませんっ!」

「お前、そんなコトを謝んなよ。気にするなら、俺が仁の代わりに運転してること、気にしろよ」

高遠先輩が、運転をしたまま、あたしに言った。


わぁおw(゚o゚)w


ホントだ!


大山先輩は、絶対、自分が乗る時は、人に運転させないのに。

「すみません。代わります!」

「代わってどうする」

「あ、すみません!」

「タカ、運転よろしくな」

大山先輩は、当たり前のように言った。

バックミラー越しにあたしを見て高遠先輩は。

「へぇへぇ」

と、呟いた。

「大山先輩、犯人は?祥子先輩達は?」

「大丈夫だ。残りの犯人も、待ち伏せして捕まえる手筈になってる。吉井さん達に任せたから」

「そうですか。よかった」

「欄……」

大山先輩が、あたしを見つめた。

あたしは、顔が赤くなるのがわかった。

大山先輩と、キスしたのを思い出したのだ。

さらに赤くなった。

「タコみてぇ」

大山先輩が、笑った。

「ひ、ひどいですっ!」

大山先輩は、無言であたしを引き寄せ、頬に手を添えた。

ゆっくり顔を近づけてきた。


ウソ……(>_<)


高遠先輩がいるのに……。


「お礼をもらおうかな」


え……(@_@)


大山先輩の言葉に、孔明師範の言葉が、一瞬にして脳裏によぎった。