服を着て カーテンを捲り



赤い夜空を見つめた



相変わらず粉雪は降り続いてるけど



私には わかる



今、アスファルトを白く覆う雪は




朝日に照らされ




人が目覚め 動き始める頃




跡形もなく消えていることを





私は もう知っている








窓の外を見つめる私の後ろで




今にも泣き出してしまいそうな哀しい顔してソファーに座る伊織くん





「風羽ちゃん…………」




私は振り返らずに
「ん?」って訊いた



私はもう知っている



雪は跡形もなく消えること





「オレは…風羽ちゃんが好きだ」



絞り出すような伊織くんの声



大丈夫だよ 伊織くん



私はもう知っているから



伊織くんと身体を重ねて



私は幸せだった



大丈夫だよ



伊織くん



「風羽ちゃんを愛してる……

でも……………」



伊織くんは泣き声にも似たような声で




「オレは伊音が可愛い……」




大丈夫だよ。大丈夫


わかっているから