30分ほどで
海の見える公園に着いた
夏とは言え 夜の海は涼し過ぎる
車からは降りずに
フロントガラスの向こうに広がる海を真っ直ぐ見てた
エンジンを止めると
かすかに波の音が車内に届く
シートの背もたれを少し倒してから伊織くんは
「……話って、なに?」
私を見つめた
……ドキドキドキドキ
緊張と不安で胸が痛い
ひざの上に置いた手が
少し震えた
「……話したくないなら……
無理に言わなくていいよ」
伊織くんは目を伏せて言ったけど
「……ううん。聞いてほしい」
1つ深呼吸して
伊織くんを真っ直ぐ見る
私の緊張が伝わってるのかな
伊織くんの表情は固く
どんな気持ちで私を見てるのか
わからなかった



