「にぃに~~~!」
動物園の入場ゲートをくぐり抜けると伊音くんは猛ダッシュして
象のおりの前で振り返り両手をブンブン振った
「じょーしゃん!」
「伊音、走るなって………」
あきれたように呟いて
伊音くんの後を追う
伊織くんの目はとても愛しそうに伊音くんを見つめてる
…本当に伊音くんが可愛いんだね
ふふっと思わず笑いがこぼれると
「行こう空羽ちゃん」
………ドキッ
伊織くんが私の手をとり
象のおりの前からキリンのおりの前へ移動しようとする伊音くんに
「伊音!ちょっと待って」
そう声をかけて歩いて行く
握られた手に
心臓は激しく鼓動を打つ
伊織くんの手のぬくもり
中指にはめたゴツいリングの金属の冷たさ
全てに私の身体が反応する



