「……ふっ……ハ…ぁ」

穂高のキスが唇から頬、顎、首筋へと、彼の吐息とともに降りていく。

シャツの上からわたしの胸に触れるしなやかな手と、スカートの下に潜り込んで太ももに触れる大きな手。

「……ん…ほ…だかっ」

………穂高が、好き。

何をされても、嫌じゃない。

………嫌じゃないのに………今は………!!

「……ん、やめ…てっ…穂高!!」

穂高の腕を払い、胸を押しかえす。

穂高が強い力で、戻ってくる。

「神音、もう君を誰にもやらない」

「……やっ…だっ…穂高…!」

「やめられない。好きだ、神音」

シャツのボタンを引きちぎって、胸の『イヴの欠片』にキスをする。

「…い……やぁあああああ!!!」

その瞬間、激しい光に、穂高は頭を上げ、瞳を眩しげに細めてわたしの胸のアザを見下ろした。

「……これ……?」

青いアザのようだったイヴの欠片が、赤い光を放っていた。

深紅の薔薇のような………。