俺達は、ホテルのレストランでなごやかに食事をしていた。 いつも通り楽しい食事。 幸せな時間。 あの男がレストランに現れるまでは…。 事情は知ってる。 相手も彼女を好きだったが、彼女がそれを受け入れられなかった。 あの男は悪くない。 冷静に…冷静に…。 彼と握手をした時、笑顔とは裏腹に力いっぱい握られた。 あんな細い腕のどこにそんな力が…? 俺は冷静でいられる訳もなく、俺は予定していたホテルの部屋に彼女を無理矢理連れて行く。 おとなしく、俺に従う彼女の瞳から、ひと筋の涙が。 やっぱり。