卒業検定…
受けないとだよね~…

分かってるんだよ?

でも最後になるって
考えちゃうと
…何ていうか
寂しくて。


もちろん!

免許採るのが目標だけど、



それ以上に今は
そんな変な感情で
心がいっぱいで…。



…そんなん…駄目だよね?
駄目だよ。



“絶対免許取得!
目指せ女ライダー!”



教習所に入る1週間前、

キョーコと厚紙にマジックで書いた
気合いの目標


壁に飾ってある
私の真の目的、目標。


いつの間にか
変わってちゃったなぁ…



卒業検定受けて




おめでとう




言ってもらおう!



よしっ!
頑張るぞ!







黒のスカジャン
ド派手なジーパン


「勝負服なんです!」

「可愛い!卒検絶対受かるね!」

卒業検定当日、
一緒に検定を受ける
20代の神阪さんと言う人と
喋りながら順番待ちをしていた


「でも……私の番号…」


―――21番


21人居て、21番目。

「……最後って…イヤなんですけど…」


まぁまぁ…神阪さんはたしなめてくれたけど
本当に本当にイヤだあ~っ



「はい、次ー15番。」



そんな事思ってる内に
次々に順番は過ぎて行く。


明るい表情で
待合室に戻ってくる
検定を終えた人達。

落ち込んだ表情で
そのまま帰る支度をし始める
検定を終えた人達。


何か見てて複雑だな…



「はい、次ー20番」

―――!!

おじさん試験官の声で
緊張がピークに!



「神阪さん!頑張って!」


(ありがとう!)

なぜか口パクで
お礼を言う神阪さんも
緊張してるのかな?