ベンチに腰掛けて
他の先生と喋ってるあの人…
笹原先生だっ!

笹原先生何か持ってる…?

ペットボトル…

あのラベルは…

私がこの前渡した
アップルジュースと同じだ

笹原先生は
喋りながらキャップを回して
それをゴクリと1口飲んでいた

もしかして
気に入ってくれた?

それとも元々
好きだったとか?

教習所の売店で
あのジュース売ってるから
売店で買ったのかな?

笹原先生がニコニコしながら
美味しそうに飲んでるから
また飲みたくなっちゃった

帰り買ってこうかなあ~

気付いて貰えなくっても
笹原先生見れただけで幸せ♪

よしっ!

帰りはいつものコンビニで
アップルジュース買って
お家に帰る事にしよ!


「明日は…笹原先生か~」

も~…めっちゃ嬉しい!


笹原先生に心の中で
バイバイを言って
門を出た

痛い程に冷たかった北風は
もぅ春風へに変わろうとしている


春は別れの季節


笹原先生と出会えた奇跡を
私は一生大切にするんだ


きっと想いは届かないけど。

大切にしまっておくんだ