「今日の担当の先生
本当かっこよかったんだって~!」

そんな事を考えていたら
急に耳に入ってきた
ちょっと聞き覚えのある声。


我に帰って前を見た。


携帯で楽しそうに
笑いながら話してる女の人。

茶色のメッシュの入った
かなり長い髪の毛。

女の子らしい
高くて可愛い声。


誰だかスグに分かった。


今日笹原先生が
担当してた生徒さんだ


「マジだってマジ!!
えっ?その先生?
ん~…年?
25か6位かなあ?
何か超かっこいいの!」


“その先生”
って言うのは
笹原先生の事だよね?


そりゃそうだよね


優しくてかっこいいんだもん

みんなそう思うよね


でも……何だろう
この気持ち。


…嫉妬?
……やだよ。


もぅそういうのやだよ。

嫉妬なんて
悲しくなるだけなの
分かってんのに


悲しくなる自分が
…すごい…悔しい

駄目だ
私。
学習能力ないな~…


嫉妬して傷つくの

光先輩の件で分かったじゃん


笹原先生が担当してた
その生徒さんは
楽しそうに笑いながら
私とは別の道へ曲がっていった