運悪くその時
抱き合っている
光先輩の目が合った

怒りたいのは
コッチなのに
眉間にしわを寄せて
口パクで確かに
私に言ったんだ

「キエロヨ」

って。


その日は寒かった。


頬をつたう涙が唯一
暖かさを感じさせてくれた。

光先輩とその女の人は
私の想いを置き去りにして
暗い夜へと消えていった。



寒い寒い冬の事だった



それからは冬が
大嫌いになった


だけど。


先生に出逢ってから
ちょっとだけ
冬がスキになれたよ


冷たい体も先生を見ると
体があったかくなるんだ。




しばらく忘れてた

この気持ちを

先生は思い出させてくれた


想いは届かなくて
良いから
想わせて下さい。