これはかなり進歩した方。
でも、どんなに色々話してくれるようになっても
敬語は全然取れなかった。
私は、いよいよ気になって、思いきって聞いてみた。
《龍斗君はさ、何でいつも敬語なの?私にはそういうの、いらないよ?》
すると、返ってきたのは、珍しく長文で、今まで知らなかった龍斗君の一面だった。
《あぁ、俺ね、地の言葉遣いがマジで悪いんですよ。小学生の時、話をする人がみんな泣いたから、親に言ったら、とりあえず敬語って言われて。それ以来、くせになってるんですよ。だから、できれば気にしないでください。》
だって…。
想像もつかなかった…。

