すると、人の声が聞こえてきた。
『!!』
しまった!ここ、下駄箱だったんだ!!
人が来ちゃう!!
『龍斗君っ…ひっ…人が来ちゃうっ…。離れてっ……』
それでも龍斗君は離れない。
足音がだんだん近くなってきた。
焦った私は、また龍斗君の胸を叩いたりした。
『龍斗君っ…』
『ちっ…うるさいですね…』
龍斗君は舌打ちをすると、さらに体を寄せてきて、体で私の顔を隠すようにして立った。
その時、ちょうど人がきた。
女の子が2人だった。
その人達は、私達を見て、慌てて走っていった。
『マジヤバッ!!』
『誰と誰だった?!』
『分からんかった!!』
その会話を聞いて、私は少しだけホッとした…。

