『分かりますよ。惚れた女のことですから。』
サラっと言った龍斗君の一言に、私は顔が真っ赤になった。
『そっ…そうなんだぁ~…』
私が俯くと、龍斗君は私に近づいてきて、耳元で囁いた。
『俺も帰ります。』
『そっ…そっか!!じっ…じゃぁ、バイバイ!!』
『何言ってんですか。それ。新しい冗談ですか?』
『えっ?』
『一緒に帰っていいですか?』
『あっ…えっと…うっ…うん!!』
『鞄持ってきます。待っててください。』
『はいっ!!』
龍斗君は歩いて行った。
私は、嬉しさで胸がはちきれそうだった。
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