『馬鹿?馬鹿はどっちですか。』 『はぁ?』 龍斗君を見上げると、何とも言えない威圧感が私を襲った。 私はその威圧感に負け、何も言えなかった。 すると、龍斗君は私の耳元で囁いた。 しかも、いつもより低い声で…。 『嫌ならそんなに誘わないでください。さすがの俺も、何するかわかりませんよ?』 耳にかかる吐息に、体がビクッとする。 顔が熱い。 『……この程度で、感じるんですか?』 そう言うと、龍斗君は、私の耳に軽くキスをした。 チュッ わざとらしく音を出して…。