龍斗君は、制服のボタンを器用に外し、その中に私の手を突っ込んだ。 『っ…………!!』 声が出ない。 手も動かない。 ただ感じるのは、龍斗君の直接の体温と、私の速過ぎる鼓動だけ…。 『りっ…龍…斗…君っ…』 上手く言葉が出てこない。 『分かったでしょ?…俺、異常無しだって。』 『なっ…』 龍斗君は私の手を離した。 私は勢いよく龍斗君のシャツの中から手を抜いた。 『顔、赤いですよ。そんなに良かったですか?』 『っ…………んなわけないでしょ!!!馬鹿!!』