「ちょっと待てよ…。」
大人の一人がボソッとつぶやいた。
「俺の店の小壺はどこ行った?」
あっ、今日、盗んだやつか。
「それなら町はずれの小さな倉庫にある。
その他の高級品も全部そこに置いてある。」
いつかそういう高級品を売って
ピキの親捜しに出かける費用に使おうと思っていた。
でも、そんな金は必要なかったんだ。
オレはこの町に甘えてた。
だけどもぅ、ここに居る必要はない。
きっかけと勇気が出てきたんだから。
「ピキを…お願いします…。」
オレは大人に頭を下げた。
「やだ!!おいらもヒロ兄について行く!!」
ピキはオレに泣き付いた。
「ダメだ…せっかく姫様が
大人の方々に頼んで(?)くれたんだ。
贅沢言うんじゃない。」
「そんな贅沢いらない!!
おいらはヒロ兄について行く!!」
「いい加減にしろ!!」
怒鳴ったのは戦士だった。
「てめぇ、すまねぇと思ってんなら
こいつの言うこと聞けよ!!
お前の兄貴なんだろ?」
戦士…ありがとう。
本当はピキの兄貴じゃないんだけど
少しでも兄貴みたいな事をピキに出来たのかな?


