国王の間に向かうに近づくにつれてユウの顔が険しくなる。
「ユウ…?大丈夫?」
声をかけたのはサチだった。
「あっ、ああ…。」
ユウの顔が和らむ。
あたしはヒカルの裾を引っ張った。
「なぁ、ユウって…」
「みたいですね♪」
やっぱり…サチの事が好きなのか。
「着いたぞ。」
ユウは足を止め大きなドアを見上げる。
ドアは今まで見てきた中で一番大きかった。
「行くぞ。」
ユウはドアをノックした。
「何者だ?」
ドアを開いたのは執事らしきおっさんだ。
「人売りの者です。
キミノ村の最後の若者を連れてきました。」
「ほぉ〜う、それはご苦労だった。まぁ、入れ。」
部屋の奥からおじいさんの声がする。
あたしたちは赤じゅうたんの上を歩き中へ入った。
自分の城にも赤じゅうたんくらいあるのに
人の城と知っているとやけに緊張する。
目の前には大きな椅子に座った白ヒゲの太ったじーさんがアゴヒゲを擦っていた。
「ん?お前らいつもの人売りではないな。」


