「元気な奴らだなぁ。


 わしはこの町の町長だ。



 ここで行われるのはそのスーツの小僧が言うとおり


 ソードトライアルという剣使いの大会だ。




 この大会は6か月に1度に行われる。


 見事優勝した者は恋人との一生の愛が約束されるのじゃ。」





「一生の…愛。」



それに反応したのはヒカルだった。



「それカッケェな!!」


ライナは目をキラキラ光らせる。



「残念ながらお嬢さんは見学だがな。


 女性は出場できないのじゃ。」



じいさんのその言葉にチェーっとへそを曲げる。



出場するつもりだったんかいっ。






「それで、前回の優勝者はあいつだ。」


老人がしわくちゃの手で指さしたのは


女に囲まれている長身の男だ。



「彼の名はデイビット。


 彼も旅人だったのだが前回の大会で優勝してから


 ここに住むようになった。



 彼はあんなに女性にモテるのに恋人を作らず


 まだ結婚はしていないもったいない奴だ。」