~Butler~
虎は一匹残さず始末した。
「お前って意外と残酷なやつだな。」
ユウ兄は苦笑する。
僕はそんな皮肉に答える気持ちの余裕がなかった。
お嬢が落とし穴に落ちてから僕はあんまり記憶がない。
ただ斬って斬って…気づいたらスーツに血が付いていた。
「まぁ、お前の気持ち分かるよ。
でも、二人は生きてるって信じなきゃ。」
ユウ兄の声に優しさを感じる。
二人…そうか、サチさんも今、生きてるか消息がつかないんだった。
「これから二手に別れよう。
オレはサチ。
お前はライナ。」
僕はゆっくりうなずいた。
これは命を賭けてもお嬢を見つけ出さなければ。
ユウ兄はニッと笑って拳を突き出す。
「幸運を祈る!☆」
僕もうまく笑えたが分かんないが拳をユウ兄の拳に当てる。
「はい!」
そして、僕たちは二手に別れた。


