「―ッ!!!」
「ごめんね…だけど好きだから…」
と言って俺に抱きついた葵。
「た…卓都?」
「え?」
横を向くと要と高志が立っていた
要の大きな目から、滝のように流れてる涙。
「…ごめ…ッ…」
「要…これは違う…ッ」
「あ…あたし馬鹿みたい…ッ…一人で浮かれて…一人で…」
と言うと要は高志の後ろに隠れた
高志の背中に顔を埋め肩を震わせ泣いている
「卓ちゃん?」
「ごめ…ん、ちょっと」
と言って葵の腕を優しく剥がして高志の方へ行った
「卓都…何してんの?」
「……。
俺は要だけだから…」
と言うと高志に殴られた。
当たり前だ。
最低な事をしたんだから…
「そんな言葉信用ならねぇよ!!!これ以上要を傷つけるんだったら…俺がもらうから」
「……?!!!
…ちょっと待てよ!!!!」
そう言って高志の胸ぐらを掴んだ。
けど、すぐに力を弱めた。
「卓都…あたしは大好きだったよ?」
「要…俺だって――…」
「バイバイ…」
要は俺の言葉を遮って言った。

