暫くして授業の終わりを知らせるチャイムが鳴った。
「高志チャイム鳴ったよ」
そう言いながら高志の体を揺らす。
「んー…俺もう1限サボるわ」
と目を擦りながら言ってまた寝た高志。
このサボり魔めっ!!!
「じゃあたし戻るね」
と言いあたしは高志に制服のブレザーを掛けて屋上を後にした。
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教室に戻ると奏があたしの元に駆け寄って来た。
やっぱりあたしより可愛らしいな。笑
「要っちーどこ行ってたの?」
「屋上だよ?」
「そっかー」
と可愛く笑う奏を見てると変な緊張が解れた。
その後、奏と他愛もない話をして盛り上がっていると…
卓都が怒った顔をして奏の後ろに立っていた。
「おい。要」
「な…何?」
緊張が解れたとはいえ、やっぱり意識をしてしまう…
「…ちょっと来い」
と言ってあたしの腕を掴んで歩き出す。
引っ張られながら卓都の後を付いて行く。
卓都の背中からは不機嫌オーラがいっぱい出ていて、こっちも嫌な気分になる。
何?…何でそんな機嫌悪いのよ!!!

