「ほら、持つよ」 コンビニで大量に買った花火の袋を、凱が片手にぶら下げる。 「あ、ありがとう」 なんか…思い出すな。 あの夜のこと。 二人で見上げた「夏の大三角形」 隣の凱を見ると、 私の視線には、あの頃見てた凱の横顔はなくて、 ただ、背が伸びた彼の肩が見えるだけ。 時間は……過ぎてるんだよね。