宿泊先のペンションに着き、荷物を降ろす。 ここは海沿いの建物で、シーズン前の今少し安く泊まれるから、毎年恒例の宿泊先になってるんだ。 「堂島、ちょっと・・・」 皆、それぞれの部屋へ荷物をにぎやかに運んでる途中にかけられた言葉。 修ちゃん・・・。 「ほら、コーチが呼んでるよ。早く行きなよ」 凛に背中を押されて彼の背中に続いた。 通されたのは、海が綺麗に見える部屋。 ドアが閉まった瞬間に、私は強く抱きしめられてた。 こんなの・・・あんまりないことで、 私は息が止まるほどびっくりしたんだ。