アルタイル*キミと見上げた空【完】


「じゃぁ、先行くね。ありがと」


早く言って用具の準備をしなくちゃ。



助手席の扉を開きかけた私の腕をひっぱって、不意に触れる修ちゃんのキスは、優しく頬をかすめていく。



「修ちゃん・・・・」



「これでも、結構楽しみにしてたんだぞ・・・また後でな」



ずるいよ。



赤い顔をしたまま立ちすくむ私を残して、車は駐車場に向かってまた動き出していく。



かっこよすぎるよ。


大人すぎるよ。


もう少し、待ってて。修ちゃん。