・・・・
「汐っ!」
会うなり抱きついた凛はもう涙声だった。
「どこいってたの?もう・・・・連絡もつかないし・・・なに、やってんのよ・・・・」
「・・・・・・うん。ごめん・・・」
私がそういうと、凛は首を振ってから、泣き声で続けた。
「ごめん、はこっちの方だよ。昨日・・・何も言ってあげられなくて、ごめん。こっちのほうこそ、ごめん・・・・」
「・・・・・」
「あれからさ、トモがきて、すごい勢いで怒ってさ・・・・皆に出来るだけの説明は、してた・・・皆も、驚いてたけど・・・・悪かった・・・って・・・・」
悪くないよ、悪くない。
「悪くなんかないよ。皆が言ってることは本当のことだし・・・そういう風に思うのも、当然のことだと思うから」
「汐・・・・・」
そうやって、カップのコーヒーを一口飲んだ私を凛は複雑そうな表情でみつめる。
「昨日・・・・修也さんと一緒だったの?・・・部屋に行ってみたけど、汐いなかったから・・・」
「ううん。修ちゃんとは・・・・」
あの電話以来連絡をとっていない。
充電した携帯の中に修ちゃんからの連絡はひとつも入ってなかった。

