アルタイル*キミと見上げた空【完】

………
ようやく出来た返事は涙でかすれそうだったけど、あなたに届いたのかな……。
それすら確認できないほど私たちは別れを繰り返し過ぎたのかもしれないね。

そんな予感を振り払うかのように、私たちはただ抱きしめ合うしかできなかったんだ。

笑えるようなちっぽけな決意が、その時は大きな希望の光にしか見えなかった。

ううん。

見ようとはしてなかったんだ。

それだけ私達は無力でちっぽけで。

けれどお互いが全てだった。

全てだったんだ……。