アルタイル*キミと見上げた空【完】


「私、話すよ。修ちゃんにも……サキちゃんにも…」

「は?なんでサキの名前が出てくんだよ」


わけがわからない、というように凱は目を細めた。


「キスのことなら、さっき言ったろ?けど、俺はもうさせる気はない、って…」
「ちがうよ……凱気がついてないの?……サキちゃんは凱のことが好きなんだよ…?」

「え……?ちょ、ちょっと待て。あいつは最高の男友達だね、っていつも…」


「鈍感すぎるんだよ……昔から」


しばらく困惑したような表情をみせていた凱はぎゅっ、と目を閉じて、くそっ!とだけ吐き出した。