私たちは… 「凱」 「ん……?」 首筋に落ちかけた唇は低いつぶやきを吐き出した。 「私、ちゃんと話す」 「?」 彼の瞳から、熱っぽい甘さが消え、驚いたようにその大きさを変えた。 「私……このまま凱と一緒になるなんてできない」 「お前……昨日、修也に結婚はナシだ、って言われた、って……」 「それでも!」 悲鳴のような叫び声が部屋に響いた。 からまった腕を外すと、凱の腕もだらんとその力を失い下に落ちた。 「それでもこのままじゃいけない、って凱もわかってるんでしょ?」