「修ちゃんのために、なんてウソだよ。私が夢を見る勇気をなくしただけ。あきらめてただけ・・・」
「汐」
「アハハ・・・情けないよね。修ちゃんのため、じゃなくて私の弱さを隠すためにこの4年間はあったのかもしれないなんて・・・」
再び沈黙が落ちてくる。
こんなに、静かさが怖いものだなんて、想像もしたことがなかった。
「汐・・・・」
「・・・・何?」
「俺は・・・・お前がいてくれたからこの4年間。頑張ることが出来た」
「凱・・・・あは、それは凱が頑張ったからだよ。私は何も・・・」
「違う」
「え?」
私の手を包んだ凱の指の力がほんの少しだけ強まった。
「俺さ。向こうで何を頑張ってると思う?」
「へ?・・・バスケ?でしょ?」
「あぁ、まあそうなんだけど、そのまま一緒にプレイしてても体もパワーも全然向こうの奴にはかなわないよ」
「うん・・・・」
「だから、俺が挑戦してるのは・・・」
??

