アルタイル*キミと見上げた空【完】


だけど、修ちゃんにその後かけた電話はことごとく留守電でつながることがなかった。


私は不安はもちろんあったけど、もしかしたら今回の記事のことで修ちゃんも忙しいのかな、と思うようにしていた。


練習もあることだし。


きっと、そこで会える、と思ってたから。



「まだ、来てない?」


救急セットを運び込むと、凛が私に修ちゃんがまだ来ていないことを伝えてくれた。


「あ・・・・そうなんだ」


「汐、連絡もらってないの?」


「ん・・・・うん・・・・まぁ、ね・・・」


「汐ぉ・・・」



本当は・・・本当は胸がドキドキしてる。


修ちゃんが何も言わずに遅れることなんてめったにないから。


けど、今は試合まで一週間を切ってる。


私は私で今できることを・・・やらなくちゃ・・・


そう思ってたのに・・・。