コンコン。 「修ちゃん、来たよ」 「お。汐ちゃん」 ベッドサイドの椅子に座ったタイチさんが軽く手を挙げた。 「タイチさん、こんにちは」 「修也、待ち人来る、か?」 「タイチ!」 修ちゃんは、ため息をついてタイチさんをにらんでから、私を見た。 「汐、来なくていいって言ってるだろ?責任なんか感じることないんだよ」 「・・・・もうその話は何度も聞いたもん」 「汐・・・」 修ちゃんが、あきらめたようにため息を着いた横で、タイチさんがニカッと笑った。