短い笑いがおさまると、修ちゃんは手を握り合わせて前を向いたまま言葉を発した。
「・・・・元気?」
「うん・・・・」
・・・・・
「俺の方が先に向こうで試験があったから早く結果が出ただけだから、あいつは絶対大丈夫だと思う」
「・・・・うん」
「悔しいけど、向こうで凱のこともいろいろ聞かれたよ。それだけ注目されてるんだな、って思ったよ」
「・・・・・・」
西日がゆっくりと修ちゃんの横顔をなぞって落ちていく。
「正直、やめようかな、とも思った・・・。けど、試してよかったよ。向こうで自分の限界を超えたい、って今は思う」
一旦うつむいた顔を上げた修ちゃんの表情は本当に晴れ晴れとしていた。
「バスケさま様、って感じだな・・・やっぱり俺はバスケが好きなんだ、ってこの期間再確認できたような気がするよ」
修ちゃん。
「がんばって・・・ね」
「あぁ。あいつに、どこかで一緒にプレイできたらいいな、って伝えておいてくれ。今日・・・帰ってくる予定だよな」
「うん」
そういうと、修ちゃんが立ち上がった。
「トモたち、おそいよな」
「そう・・・だ・・・・・ね」
修ちゃんの後ろ、廊下の向こう側に・・・・・・、
「なん・・・で?」

