「・・・明日から、頑張ってね」
「あぁ」
「・・・・見送りにはいけないけど・・・」
「わかってるよ。クラブあるもんな」
「あ、そうだ。トモ達がすごく会いたがってたよ。それで、絶対決めてこいよ、って言ってた」
「うん」
「あと・・・・・・・」
「ん?」
「・・・ホントは・・・ホントは寂しい・・・・・・寂しいよ・・・」
「・・・・・・・」
「矛盾してるよね、ごめん・・・・」
その瞬間、ふさがれた唇に私の言葉は途切れた。
そうして、凱はおでこをくっつけたまま、小さく息を吐いてつぶやいた。
「・・・今のが一番嬉しいかも」
「凱・・・」
「向こう行ったらメールするから。電話もする」
「うん・・・・迎えには行くね。待ってるから」
「サンキュ」
そうして、私達は、別れたんだ。

