アルタイル*キミと見上げた空【完】


「汐、おはよう!久しぶりだね~~!!」


本当に久しぶり。


「ごめんね、心配かけて」


「ううん・・・・てか、なんかあった?」


「えっ?なんで?何にもっ!?」



凛は私の顔を両手で挟んでじっと覗き込んだ。


目が、なんとなくあわせられない・・・。


「なんか、あったね?」


う、鋭い。


凛はにこっと笑うと、


「今日の汐、いつもよりすごく可愛いな、って思って」


「ひ、久しぶりに会ったからじゃない?」


私はてっきり、凛とのことを言ったつもりだったのに、凛はにまっと笑って


そうかそうかと首を縦に振った。


「昨日、凱くんと2人で愛の逃避行!、って噂だけど?」


「え?」


「結構見られてるよーん。でも、ま・・・・それでよかったのかも。あんた達が付き合ってるって事公表できたようなもんだからね」


「う、うん」


愛の逃避行、って・・・・。